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【ネタバレあり】『劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~』感想

原作における2年生編の最大の山場であったみぞれの演奏シーンが『リズと青い鳥』に持っていかれてしまったので、残りの具材でどう料理されるかが見ものだったが、
TV2期劇場版の『届けたいメロディ』に近しい感じで、特定キャラクターにフォーカスが当たった*1ストーリー構成が、本作への没入感に繋がり良かった。

原作について、新1年生の癖が強すぎてカオスな印象が拭いきれなかったが、原作と異なりアニメのイラストや声が当たっている事も合わさって、かなりマイルドなイメージへと変わった。
特にメインの久石奏が単なるひねくれ者から、一見曲物としての性格を持ちつつもかわいく素直なキャラクターへと変貌を遂げている点がポイント高い。
*2

また、本作山場シーンにおける久石奏役の雨宮天のドスの効いた演技がとても良かった。
久美子役の黒沢ともよの自然な演技とは正反対であり、多少わざとらしさも感じたが、キャラクターの曲がった性格を踏まえると自然に映るし、演技からにじみ出る性格の差からキャラクター2人の相性の良さが感じられた。
あすかと久美子のような、お互いに信頼感のある先輩・後輩の関係性と似た雰囲気すら覚えた。

麗奈と久美子の関係も健在だった。
恒例のあがた祭のシーン。今年の久美子は秀一と一緒に屋台を巡って終わりなのかと思いきや、早々に切り上げて麗奈のいる大吉山へ。
屋台で買ったみかんアメを麗奈に渡し、それを2人で噛じる様子は、お互いの視点の差や良さを「黙ってても伝わるでしょ」と言わんばかりに非言語で共有し合おうとする姿勢が感じられてエモい。
また、秀一と久美子の関係と比較すると、差がはっきりと感じられて面白い。

Cパートの久美子部長のシーンは唐突感を覚えたが、もう少し尺が確保できれば加部ちゃん先輩の描写に割く時間を確保できたかもしれないし、久美子部長の必然さも描けたのかもしれない。
次回作でのフォローに期待である。

*1:当たっているかのような

*2:最早京アニマジックに近い