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バーチャル YouTuber とは - ほとんどの日本人が意識せざる得ない存在に

はじめに

最近バーチャル YouTuber (VTuber)に夢中で、時間が溶けています。今後の人生において何かしら関わっていければと思わずにはいられないほど。

先日、オタク友達とバーチャル YouTuber について話をする機会がありましたが「見ると何か良いことでもあるの?」と呆れ顔で言われてしまいとても悲しい思いをしました。
普段アニメやゲームといったオタクコンテンツを摂取する友人ですらそのような認識ですから、世の中の多くの方たちにとって、バーチャル YouTuber に対するポジティブな感覚は中々理解し難いものがあるのかもしれません。

そんな訳で、バーチャル YouTuber について、何となく素人発信の趣味動画という認識の域を出ない方がとても多いような気がしていますが、決してそんな事はありません。

これまでバーチャル YouTuber に興味のなかった多くの方に読んでいただき、少しでもバーチャル YouTuber の魅力を感じ取って頂ければと思います。
また、既にバーチャル YouTuber をご存知の方にも読んでいただき、新しい魅力に気づいて頂ければ光栄です。

バーチャル YouTuber とは

Wikipedia 曰く

YouTuberとして動画配信・投稿を行うバーチャルアイドル

とあります。

既出のものに例えるのであれば、個人的には COUNT DOWN TV の 3D モデルキャラクターたちが最も近い存在だろうと捉えています。
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実際の例として、キズナアイが挙げられます。


【自己紹介】はじめまして!キズナアイですლ(´ڡ`ლ)

YouTube のチャンネル登録者数は 100 万ユーザーを超え、大手放送局の TV 番組に出演したりと、バーチャル YouTuber に詳しくない方でも、既にご存知の方は多いのではないでしょうか?

何故バーチャル YouTuber の人気が伸び始めたのか


経緯は Wikipedia にも記載がありますが、この場でざっくり説明すると、上記のキズナアイだけではなく、ミライアカリ輝夜月といったキャラクターとしてかわいいバーチャル YouTuber が増えた事が、主なきっかけだろうと考えています。
私は、2017年12月10日の輝夜月のデビューをきっかけにバーチャル YouTuber というジャンルを知りました。

バーチャル YouTuber の人気はこれ以降も続く訳ですが、何故安定した人気を得ているのか、特徴を踏まえながら見ていきたいと思います。

バーチャル YouTuber の特徴

バーチャル YouTuber は様々な文脈で語られますが、どのような文脈であったとしても、以下の2点が欠かせない特徴であると私は考えています。

  • バーチャルキャラクター
  • インタラクション(相互作用)性

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バーチャルキャラクター

リアルな人格(キャラクター)が活動するのではなく、あくまでバーチャルなキャラクターが活動を行います。
この点が通常の YouTuber と異なる特徴です。
キャラクターがバーチャルである事、またアバターを持つ事で、さらに以下の特徴を獲得します。

匿名性

配信者はリアルな名義や見た目、性別、年齢などに囚われること無く活動を行う事が出来ます。
また、アバターにはイラストや 3D モデルを自由に用いることが出来るため、見た目の印象を他人とフラットにするだけでなく、向上させる事が可能です。

バーチャル YouTuber として活動を開始した人は、たった1ヶ月で1,000人以上増えたと言われていますが、バーチャル YouTuber を始めるにあたり、技術的敷居が比較的高い傾向にありながら、ここまで爆発的に増加した背景として、日本人特有のネット上での匿名文化も該当するのではと考えています。

コンテンツ性

コンテンツであるイラストや 3D モデルで作られたアバターを持っている事から、リアルの人物と比べ、コンテンツとして消費しやすい側面があります。
これまでニコニコ動画などで見られた二次創作のしやすさにも繋がっていきます。

インタラクション(相互作用)性

配信者は視聴者と声やテキストなどでコミュニケーションを行うことが出来ます。
この点は通常の YouTuber でも持ち得る特徴ですが、コミュニケーションだけではなく「インタラクション(相互作用)性」と表現したことには理由があります。
これはバーチャル YouTuber の文化が定着した理由であり、欠かせないポイントであると私は考えています。

より強い実在感

視聴者が、架空の存在であるバーチャル YouTuber に対し、アニメキャラクター以上の魅力を感じている理由として、キャラクターの実在感があると考えます。
動画配信サイトでアバターを用いた動画を投稿しているのみでは、既存のアニメキャラクターと比べ差異がほとんどないと捉えています。*2
ライブ配信やコメント欄での視聴者とのやりとり、SNSなどでキャラクター本人として振る舞われた様子を見ることで、架空の存在であるバーチャル YouTuber に対し実在性を感じ、アニメキャラクター以上の魅力を感じるのではないでしょうか。

二次創作の活性化


二次創作や関連作品を作るにあたり、キャラクター本人の反応が継続的に得られるという体験は、これまでの二次創作文化ではほとんど起こり得なかった事です。
これにより、視聴者の二次創作に対するモチベーションが上がりやすい状態となります。
視聴者とバーチャル YouTuber は、二次創作とそれに対するコメントのインタラクションにより、視聴体験や配信内容を高めていく事が出来る状態となっています。
視聴者が定着する要因の1つになっていると考えます。

必ずしも必要ではない特徴

ちなみに、以下のような特徴もありますが、これは必ずしも必要ではないと考えています。

モーションキャプチャー

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*3
表現の幅を広げたり、より魅力的に見せる目的で、モーションキャプチャーを用いられる事がありますが、上半身や顔のみといった限定的な箇所に用いられたり、そもそもアバターを GIF 画像などで済ませてしまうと言った実態もよく見受けられるようになっています。

バーチャル YouTuber の持つ様々な文脈

名前に YouTuber とあるように、YouTuber の延長線上にバーチャル YouTuber が存在する事は確かですが、
さきほど挙げた「バーチャルキャラクター」「インタラクション」といった特徴も相まって、それだけではない文脈が紐付いています。

イラスト・3D モデル・アニメ・MMD

バーチャル YouTuber を生み出すにあたり、核となる「バーチャルキャラクター」の設定は必要不可欠です。
その設定を作る上で、現状イラストや 3D モデルは欠かせない要素です。


イラストでは二次創作も盛んです。
seiga.nicovideo.jp

また、アニメキャラクターをベースとしたバーチャル YouTuber も登場しています。

名探偵ピナン〜ラババンくん殺害事件〜【推理ライブ】

イラストだけでなく、バーチャル YouTuber と親和性の高い MMD が用いられた二次創作も多く登場しています。
*4

声優・歌手・アイドル

キャラクターの魅力を増すために声の力は欠かせませんが、バーチャル YouTuber においても例外ではありません。

バーチャル YouTuber では声優や声優のたまごのような方が中の人を担当する事が多いようです*5が、声優並の声のバリエーションを持った方がバーチャル YouTuber になった例があります。

【にじさんじ】エルフのえるモノマネまとめ

また、ライブの開催が決定されているアーティストがバーチャル YouTuber として活躍されている例もあります。

そばかす / JUDY AND MARY( cover by かしこまり )

ライブ動画(YouTube, ニコニコ動画)・SNSTwitter

動画のアーカイブ配信に留まらず、視聴者との「インタラクション」が働く場として、ライブ動画、SNSといった様々な場の活用が増えています。

以下の動画は視聴者とお絵かきを楽しみながらライブ配信を行うもので、「インタラクション」性が顕著に現れている例と言えます。

樋口楓のしあわせお絵かきの森配信

一部界隈では「バーチャルツイッタラー」と呼ばれる SNS 利用者が登場し、YouTube といった動画配信サイト同様に「バーチャルキャラクター」が活動を行う場所としての SNS という認知も広がっています。

3D バーチャル空間(Second Life, VRChat)

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*6
3D モデルを利用した「バーチャルキャラクター」ならではの特徴として、3D バーチャル空間の利用が挙げられます。
こちらでは視聴者と直接「インタラクション」(コミュニケーション)も行うことが出来、バーチャル YouTuber と親和性の高い文化と言えます。

ネット動画配信だけではない可能性

現状は YouTube をはじめとした動画サイトでの配信が主な活動の場ですが、先月から TV 番組に出演するバーチャル YouTuber が登場しました。
post.tv-asahi.co.jp

また、以下の動画はあくまで動画の体裁が取られていますが、今後ラジオといった音声のみの媒体への進出も意識されたタイトルで、期待が高まります。

月ノ美兎の放課後ラジオ #1

まとめ

バーチャル YouTuber を自分の言葉で表すと

  • 日本的コンテンツの集大成
  • 様々なメディアにおける新しい演出方法の境地

このように捉えています。

漫画やアニメは、大半の日本人にとって欠かせないものとなっており、またほとんどの日本人にとって意識せざる得ないものである事は言うまでもないでしょう。
バーチャル YouTuber はこれらの領域に間違いなく食い込みつつあると感じています。

おわりに

先月中旬頃から本記事構想を練っていましたが、今日までの間に既に似たような記事が複数公開され話題を呼んでいます。

二番煎じ的である事を否定するつもりはありませんが、
バーチャル YouTuber という存在に可能性を感じて頂く点に内容を絞った事、自分の言葉で述べた事はこの記事のユニークポイントであると考えています。
少しでもバーチャル YouTuber の魅力を感じ取って頂けたら幸いです。

バーチャル YouTuber はまだまだ発展途上の文化であると感じています。
ここまで高揚感に浸ったような感覚を得たのは、ニコニコ動画黎明期ぶりでしょうか。
引き続き応援したいと思います。

*1:Wikipedia 曰く、アビー君、菊池君、メイプルという名前もあるらしいです。

*2:詳しい方向けの踏み込んだ話になりますが、私は鳩羽つぐの事をあくまでアニメキャラクターと認識しています。

*3:「HoloLens+モーション・キャプチャー」ならリアルタイムでモデリング結果が眼前に! | ギズモード・ジャパンより

*4:にじさんじと呼ばれるブランドに所属するバーチャル YouTuber 関連の二次創作の充実度は、再生数やチャンネル登録者数を考慮すると群を抜いていますが、詳しくは別記事で触れたいと思います。

*5:世界観を損なわない目的などで基本存在が隠されているため、正確な事は分かりません。

*6:VRchat is a damn blast, I am pretty determined to get a headset soon just because of this. — Steemitより